母の思い出

私の母は10年ほど前に他界しました。3か月ベッドで寝たきりで過ごし、最後の1週間ぐらいは脳梗塞で意識がなくなりました。私の誕生日が終わって5分後に息を引き取ったのですが「息子の誕生日と自分の命日を一緒にさせたくなかったのではないか・・母親ってすごいな」と感じたものです。

意識のなくなる前に、実は母から携帯電話のことで相談がありました。脳梗塞の予兆がきっとあったのでしょう、うまく携帯が使えないので、使いやすい携帯が欲しいという相談でした。翌日、これが一番使いやすいのではないかという「楽々フォン」を買ってきて母にプレゼントしました。しかし、それでもうまく使えないようで・・もっと使いやすいのはないかと聞かれ。「これ以上使いやすいものはない。これで無理ならもうあきらめろ」と言ってしまいました。その翌日、母は意識を失いました。つまり、母と最期に交わした会話がこんな内容になってしまったのです。

今でもその時のことは鮮明に覚えています。きっと死ぬまで忘れることはないでしょう。後悔してもしきれない思い出です。誰もがなんとなく、明日は必ずやってくるという勘違いをしているのではないでしょうか?私はこのことで「母だけでなく、全ての人は明日の健康を保証されていない」ということを痛感しました。

だからこそ、いつかやりたいと思っていることは今やるべきだと考えています。母が命をもって教えてくれた教訓です。

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