魚の釣り方を教える

私は10年ほど前に上海にしばらくいたことがあります。上海ではタクシーの初乗りが180円ぐらいで(記憶違いだったらすみません、汗)安かったので、移動はほぼタクシーで行っていました。

タクシーで大通りを走っていて、信号待ちをしていると。交差点から手がなかったり、目が不自由な物乞いの子供たちが車に集まってきます。運転手さんが「あっちにいけ」みたいにすると、次の車に行って物乞いを繰り返します。私は手元にあった小銭を集めて渡そうとしたところ、現地のスタッフに止められました。そして、彼から「あの子供たちはもともと体が不自由だったわけではなく、健康では物乞いできないので、親が目をつぶしたり、手を切ったりするのだと」聞きました。あまりの衝撃に絶句しました。まさかそんなことがあるのかと・・・自分の子供の目をつぶしたり、手を切ったり。

中国の現実に衝撃を受けつつ、更に、その物乞いというモデルを産み出しているのはお金をあげてしまう私にもあるという事実に心からぞっとして涙が止まりませんでした。そう、お金をあげる人がいなければ、物乞いはいなくなるのです。お金はもらうのではなく、働いて誰かの役に立つことで初めて受け取るものなんだと改めて感じました。

「魚をあげるのではなく、魚の釣り方を教えなければだめ」とよく聞きます。自立しなければ本当の幸せを手に入れることはできないということでしょう。

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