社会的手抜き

人間は集団になると無意識のうちに怠けてしまう、つまり一人当たりの生産性が下がってしまうと言われています。これを社会的手抜き(リンゲルマン効果)といいます。しかも、特に手を抜こうとは考えなくても無意識に起こってしまうところが非常に厄介なところです。

これには集団の際特有の「誰かがやるだろう」という意識が非常に大きくかかわります。これはいろいろな形で実験されていますが・・・例えば実験室の中に座っていると、部屋の中に煙が入ってきます。そんな時どういう行動をするか1人の時、5人の時・・・5人の時はなかなか誰も動こうとはしません。部屋を出るのか、何かするのかの意思決定を人にゆだねているのです。しかし、一人の時はほとんどの場合、すぐに部屋を出ます。人間は無意識に集団では他人に依存してしまうのです。

綱引きでの引っ張る力を実験した例もあります。これがまさにリンゲルマンですが。一人だけで引っ張るときの力を100とすると。2人で引っ張ると一人当たりの力は93%になり、5人では70%、8人では50%程度まで低下するということがわかっています。50%と聞くと正直無視できない数字ですね。

ビジネスではこの社会的手抜きをできるだけ減らす仕組みがいろいろ考えられています。そこについてはまた次回お話したいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です