和をもって貴しとなす、厳しさをもって和となす
「和を以て貴しとなす」とは聖徳太子が制定した17条憲法の第一条になります。この時代は人と人が殺し合い権力の奪い合いなどが当たり前のように行われている社会でした。そこに、人と人が支え合い助け合い協調することが一番大事なことだといったこの憲法は非常に価値のあるものだと私は考えています。 一方で・・この考え方が強く根付いてしまった日本では逆にお…
続きを読む
互いに信じ合い、助け合って生きていく中で裏切られることももちろんあります。何も考えず信じ続け、裏切られて生きていくのと、誰も信じず生きていくのとどちらが楽でどちらが得なんでしょうか?もちろん、それには答えなどありません。人それぞれの信じる生き方がありその選択を迷い続けるのが人間なのでしょう。
ただ、ゲームの中でどんな生き方が得なのかを証明した話があります。そのゲームとは・・・参加者は事前に作られたプログラムです。プログラムには2つの選択があり、一つは「協調」一つは「裏切り」この二つのどちらかを選択して場に提出するというものです。互いに協調の場合はそれぞれに3ポイント入ります。一方が協調、一方が裏切りの場合は協調側は0ポイント、裏切り側は5ポイント入ります。互いに裏切りの場合それぞれに1点入る。というのがルールです。
このゲームでは参加者のプログラムは総当たり戦で戦います。優勝したプログラムはたったの2行「最初に出すのは協調、その後は相手が前に出したものを出す」それだけでした。つまり基本は協調し、相手がもし裏切ったらすぐにしっぺ返し、自ら裏切りはしないというプログラムです。このゲーム対決はしばらく行われていたようですが、このプログラムに勝つプログラムが現れることはなかったようです。面白いことにこのプログラム一対一の対決で考えるとほぼ負けるようですが、総当たり戦のポイント対決になると必ず優勝してしまうとのこと。
もしかしたら正直に助け合いながら生きていけば、場面場面では裏切られて傷ついたり、失望することもあるけど、長い人生ではそれが結果的に良かったということなのかもしれません。