障碍者の方と働くということ

一般的に障碍者の方に健常者と同じ業務をさせて、同じ生産性を求めるのは酷というものでしょう。では、障碍者の方と働くことにはどんな効果があるのでしょう?単なる法律で課せられた義務として雇用しなくてはいけないのでしょうか?

以前、業務改善コンサルをしている友人にこんなことを聞いたことがあります。一般的に働いている社員はおおよそ30%程度の隙間の時間があると・・・隙間の時間とはたばこを吸っている休憩とか、近くのメンバーと雑談をしているとか、何気なくネットで仕事以外のことをしているとか、そういう時間つまり仕事以外のことをしている時間です。皆さんあまり意識していないかもしれませんが、実は結構そういう時間って多いんです。これをトップダウンで強制的に減らすようなマネージメントを行うと10%程度減らすことができるみたいです。要するに「雑談は禁止!!」「たばこは一日1本(3分)まで」といった感じでマネージメントするということです。

もちろん10%生産性が上がるわけですから、悪いことではないのですが。やはりかなり強制的に行うので、その窮屈さなどはもしかしたら10%生産性が改善する以上の悪い効果があるのかもしれません。そこで、障碍者の方が働くとします。障碍者の方も人間なので、みんながみんな一生懸命に働くとは限りませんが。知的障碍者の方などは比較的指示されたことを一生懸命にやると言われています。その彼が一生懸命に働く姿を見て社員の生産性が15%程度自然に上がるんだそうです。何の命令も指示もなくです。

人間はまず、一生懸命な人を見れば自分も一生懸命になります。また、障碍者の方やお年寄り、子供が一生懸命であればなおさらです。そう、障碍者雇用の一つの良いところとしては、社内の生産性を上げるということがあります。その障碍者の方一人だけの生産性の問題ではなく、会社全体の生産性を上げる効果があるというのが障碍者雇用のメリットなのです。

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